独立行政法人 水産総合研究センター 西海区水産研究所
研究トピックス No.1
 2009年も調査船でうららかな春

 2009年春も調査船による調査がたくさん行われています。4月には、東シナ海の温暖化モニタリング調査と大型クラゲ分布調査で中央水産研究所の蒼鷹丸(そうようまる、全長67.5m、892トン)が西海区水産研究所前の岸壁に寄港しました(写真1)。5月には、熊本県所属の熊本丸(全長53.61m、443トン)が東シナ海の底魚類の資源量調査で寄港しました(写真2)。西海区水産研究所所属の陽光丸(全長49m、499トン)も浮魚産卵調査、九州周辺海域の漁場環境調査、中層トロール(船の後ろから曳く円錐形の網)による浮魚類魚群調査で忙いしい日々を送っています(写真3)。ちなみに蒼鷹丸や熊本丸の後ろの青い船は長崎大学の長崎丸(63.87m、842トン)です。

写真1
(写真1) 蒼鷹丸
写真2
(写真2) 熊本丸
写真3
(写真3) 陽光丸

陽光丸第2次航海における作業風景(2009年5月)

 陽光丸第2次航海(九州周辺海域の漁場環境調査)では、写真の2種類の観測機器を回収しました(写真4,5)。両方ともをADCP(超音波ドップラー流速計:設置深度から表面までの海流の強さと方向を測定する機械) を内蔵し、1年間観測していました。九州西方海域の漁場環境の変動特性を明らかにするため、これから1年分のデータ解析が始まります。
 
写真4 観測機器No.1(ボールブイ型ADCP)

写真5 観測機器No.2(海底設置型ADCP)