まき網による漁獲量が最も多いが,釣り,敷網類,定置網などでも漁獲される。

東海での漁場は大陸棚縁辺部に沿った暖流系の表層水と,大陸棚上の混合水との潮境に形成される。東海中・南部や薩南沖ではほぼ周年にわたって漁獲されるが,とくに薩南海域は魚群が停滞する場所となっている。
五島,済州島,九州北部近海では索餌のために北上した魚群を対象として,夏から初秋に漁場が形成される。山陰でも6月から9月ごろにかけて25〜30cmの中型魚が漁獲されることがあるが,漁獲量は少ない。

ゴマサバはマサバに比べ魚価が安く,主漁場への距離も遠いためマアジのように強い漁獲の圧力がかかることはない。大中型まき網による近年のゴマサバの漁獲量は4〜6万トンの水準で推移しており,資源量に大きい年変動はみられない。

マサバと同様に総菜物として扱われる。マサバに比して肉質が柔らかく,体脂肪量が少ない。サバ類は鮮度が落ちやすく,古くなったものはヒスタミン中毒をおこすおそれがあるので,鮮度保持には注意が必要である。


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