平成22年11月27日(土)に、沖縄県那覇市のサザンプラザ海邦において、12月9日(木)には沖縄県宮古島市の宮古合同庁舎において、「NPO法人海の自然史研究所」共催のもと、ヤシガニ講演会「ヤシガニ資源とその文化を次世代に 〜今、我々は何をすべきか?〜」を開催しました。大勢の地元の方々をはじめ、行政機関、放送局・新聞社のマスコミ等を合わせて那覇市開催では75名の方々に、宮古島市開催では65名の方々にお越しいただき、盛況のうちに終了いたしました。たくさんのご来場ありがとうございました。
本講演会の第1部では「ヤシガニと沖縄の人々の暮らし」と題し、NPO法人海の自然史研究所代表理事で、琉球大学大学教育センター非常勤講師の藤田喜久氏が講演を行いました。ヤシガニの一般的な生態に加え、ヤシガニと沖縄の人々との多様な関わり方、工芸品や民謡などヤシガニから派生する様々な文化について紹介しました。
第2部では西海区水産研究所石垣支所の佐藤琢技術開発員が「ヤシガニの生態からその資源管理策を考える」と題して講演を行いました。1) ヤシガニの成長速度はどれくらいなのか 2) ヤシガニの繁殖生態から判断すると今後はどのような捕獲規制が適切なのか 3) ヤシガニ資源の持続的利用のためにはどのような管理システムを構築していくべきか の3点について講演するともに、当研究所の最新研究成果紹介も行いました。
ヤシガニ資源の持続的利用を図りつつ、ヤシガニから派生する文化を次世代に引き継いでいくためには、今、我々は何をすべきか、講演者と来場者との間で活発な意見交換がなされました。この講演がヤシガニ資源の管理・保護策の策定・実施に繋がるよう、今後も開催する予定ですので、たくさんのご来場をお持ちしております。
那覇市での講演会の様子 宮古島市での講演会の様子
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